はじめまして、ラースと申します。
今回、初めてKCSのブログを書くことになりました。 私はドイツ出身です。12月といえばクリスマスの季節ですので、今回はそのお話をしようと思います。
実は、ドイツには「サンタクロース」のような存在が二人いるんです!
まず、12月6日には「ニコラウス(Nikolaus)」というキャラクターが登場します。このキャラクターは約1700年前に実在した「ミラのニコラオス」という人物に由来しています。
ニコラウスの姿は、日本で知られているサンタクロースに似ている場合もあれば、カトリック教会の司教のような姿で描かれることもあります。
「サンタ」という名前自体も、英語で「Saint Nicholas(聖ニコラウス)」から来ているんですね。そして、クリスマス時期にスーパーで見かけるチョコレート製のサンタクロースは、「Schoko Nikolaus(チョコ・ニコラウス)」と呼ばれています。
そして12月24日になると、「ヴァイナハツマン(Weihnachtsmann)」が登場します。赤い帽子と白い髭のデザインでおなじみのこのキャラクターは、1930年代にアメリカのコカ・コーラ社が広めたと言われています。ただし、そのデザインもミラのニコラオスにインスパイアされたものだそうです。
さらにもう一人、「クリストキント(Christkind)」というキャラクターも存在します。これは聖書に登場するイエス・キリストが12月24日に生まれたことに由来しています。
クリストキントは金髪の天使の子供として描かれることが多いです。
キャラクターが多くて、混乱してしまうかもしれませんね。
ドイツ文化はキリスト教の影響を強く受けていますが、何百年もの歴史を経て伝統も少しずつ変化してきました。現代のドイツでは、こうした歴史的背景を深く意識することは少なくなり、クリスマスは家族が集まり、特に子供たちがプレゼントを楽しみにする時期となっています。 ちなみに、アメリカ映画(『ホーム・アローン』など)では25日の朝にプレゼントを開けるシーンがよく描かれますが、ドイツでは24日の夜にプレゼントを渡すのが一般的です。一晩で世界中を回るサンタさんには、この方が少し楽かもしれませんね!