【熊本をDX!】 中小企業に優しいセキュリティとは

 熊本の中小企業の皆さんがITを導入し活用するにあたって、お役立ち情報を届けます。
最近、流行りの「DX」という言葉って何なんだ!と思っていらっしゃる方は少なくないと思います。
業務システムを導入するだけでも業務は効率化されますが、今までやっていた作業やルールを見直すことでシステムの効果はさらに高まります。
また、スマホやインターネットの浸透で社会は目まぐるしく変化しており、その変化に合わせて自社の在り方を変えていかなければなりません。
とはいえ、IT導入は高価、使いこなせない、という気持ちもあるかと思います。
高価なシステムや機械を入れたとて、その機能を使いこなせなければ宝の持ち腐れです。自社の身の丈にあったシステムや機器とは何かを考えることが大事でしょう。


1. ネットワークを守るセキュリティ機器
 取引先とのメールやLINE、あるいはインターネット販売やネットバンキングによる振り込みなど、いまやネットはビジネスに不可欠なツールとなっています。また、業務でお使いのパソコンであってもWindowsOSやOffice製品が定期的にアップデートされるので、パソコン自体がネットにつながることが前提で作られています。

 インターネットは便利である半面、ウィルス被害や乗っ取り被害などセキュリティ障害という心配もあります。アサヒビールやASKULなど有名企業のシステムが乗っ取られて業務がストップする大騒ぎのニュースを目にする度に不安は増すばかりになります。大企業でなくても偽銀行サイトに誘導されてネットバンキングが乗っ取られ、銀行預金が不正に引き出される事件が頻発しています。

 こうしたインターネット被害を防ぐためには、UTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)の導入が有効です。
 UTMとは、複数のセキュリティ機能を1台の機器に集約し、ネットワーク全体の脅威を一元的に管理・防御するセキュリティツールです。ファイアウォール、アンチウイルス、アンチスパム、ウェブフィルタリング、不正侵入検知・防御(IDS/IPS)などを統合した機器です。中小企業のようにIT専門の人材が不足している場合に特に有効で、サイバー攻撃からネットワーク全体を守る「門番」のような役割を担います。

 ちなみに、UTMの主な機能は次の通りです。

ファイアウォール外部からの不正なアクセスを遮断し、通信の許可/禁止を制御します。
アンチウイルス/アンチマルウェアウイルスやマルウェアの侵入を防ぎます。
アンチスパム迷惑メール(スパム)を検知・ブロックします。
ウェブフィルタリング不適切なウェブサイトへのアクセスを制限します。
DS/IPS (不正侵入検知・防御システム)  不正な通信パターンを検知し、遮断します。
VPN (仮想プライベートネットワーク) 拠点間やリモートアクセスを安全に接続します。

2. 高すぎやしないか!UTM!

 UTMは、中小企業にとって社内システムを外部の脅威から守る頼もしい味方ですが、気になるのはその価格です。
 海外製品であるフォーティゲート(FortiGate)やソフォス(Sophos)が有名ですが、中小企業にとってお手頃価格とは言い難いです。ハードウェアはそれほど高価でなくても、UTMのなかのソフトウェア(ウィルスパターンファイルなど)の更新をすることが必須であり、その更新料5年分がパックになった価格設定のため100万円前後の買い物になります。
 UTMを購入するのは、メーカーに問い合わせて購入するというより、OA機器販売会社の営業マンが来社して提案されて購入する、という流れが多いような気がします。製品が高額であること、どのような商品がいいのかわからないことから、営業マンの提案のままに購入し、支払いはほとんど5年リースを組むことが多いようです。
 こうした高額商品を5年リースで購入するケースは、複合機(コピー・FAX・プリンター)が該当します。複合機の場合は、5年リースが終了して使い続ける場合、年間の支払いがぐっと安くなります。複合機の寿命(部品交換の終了期限)まで使い続けられます。

 しかし、UTMの場合は5年経過したら買い替えすることがほとんどです。情報機器の場合、サイバー攻撃の技術も日々進化しますので、その時の最新機器を購入するほうが安全だからです。となると、5年ごとに高額なUTMを買い替えさせられるサイクルにはまってしまうのです。
 リース期限が近づくと、営業マンがやってきて、「美味しい提案」を持ってきます。既存のUTMのリースが終わっていなくても「リース未払金と新製品を合わせも、今のリース料よりお安い価格でご案内できますよ!」と。毎月の支払いが安くなるならいいかな!と、リース契約を新たに結ぶことになります。5年ごとに更新すればいいのに、営業マンの口車に乗せられてどんどん高額商品を本来よりも短い期間で購入することになるのです。
 と、生々しい話にはなりましたが、実は過去にこうした苦い経験をしたからです。リース契約金額の内訳にまあまあな金額の未払金が残っているのを見つけて社内で問題になったことがありました。

3.中小企業に優しいUTMもあります

 もちろん、こうした営業マンはほんの一部だと思います。私の苦い経験は東京で勤務していた時代の話で、販売会社も東京の会社です。大半の営業マンは、お客様に寄り添い、その企業に最適な製品を合理的な価格で提案してくれることでしょう。

 会社の規模やシステム構成によって最適な製品がありますので、どの製品が一番良いかはそれぞれです。ただ、比較的規模が小さい企業においては、100万円前後の買い物は負担が大きいと思います。

 そこで、中小企業向けのお手頃価格のUTMを、国内の電子機器メーカーであるバッファローが出してくれました。

https://www.buffalo.jp/biz/industry/detail/utm-router.html

 5年のソフトウェアライセンスパックで機器込みで大体18万円くらいのお手頃価格です。しかもライセンスが5年経過した場合、さらに2年分のライセンスを延長できます。この金額であれば、リース契約を組まなくてもいいですし、一括償却資産として全額を経費計上できます。

 社内セキュリティの対策を検討するうえで、検討対象にしてもいい製品といえるでしょう。

アイキャッチ画像:Image by vectorjuice on Freepik

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