Windows PCが起動しない? 黒い画面からの復旧手順
Windows PCの電源を入れても、いつものように起動せず、真っ暗な画面が表示されるだけで何も起こらない。そんな経験はありませんか? このような状態は、さまざまな原因で発生する可能性があり、焦ってしまうかもしれません。しかし、慌てずに一つずつ原因を特定し、適切な対処を行うことで、問題を解決できる場合があります。ここでは、PCが起動しない場合に試すべきトラブルシューティングの手順を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
症状の例
- 電源ボタンを押しても、画面が真っ暗なまま何も表示されない。
- 電源は入るものの、メーカーのロゴが表示された後、画面が黒くなる。
- エラーメッセージが表示されるが、Windowsが起動しない。
考えられる原因
- 電源供給の問題: 電源ケーブルが正しく接続されていない、または電源ユニットの故障。
- ハードウェアの故障: マザーボード、メモリ、グラフィックボードなどの故障。
- BIOS/UEFIの問題: BIOS/UEFIの設定が誤っている、またはBIOS/UEFIのアップデート失敗。
- ブートローダーの問題: ブートローダーが破損している、またはOSのシステムファイルが破損している。
- 周辺機器の影響: USBデバイスなどが起動を妨げている。
試すべき対処手順
- 電源の確認: 電源ケーブルが正しく接続されているか確認し、別のコンセントを試してみる。ノートPCの場合は、バッテリーを取り外してACアダプターのみで起動してみる。
- 周辺機器の取り外し: USBメモリ、外付けHDD、プリンターなど、PCに接続されているすべての周辺機器を取り外して、PCを再起動してみる。
- 最小構成での起動: デスクトップPCの場合、必要最低限の構成(CPU、メモリ1枚、グラフィックボード)で起動を試す。
- BIOS/UEFIの確認: PC起動時に表示されるメーカーロゴの画面で、指定されたキー(Delキー、F2キー、F12キーなど)を押してBIOS/UEFI設定画面に入る。
- 起動順位の確認: 起動順位が正しいか確認する(通常は、内蔵HDD/SSDが最初に設定されている)。
- BIOS/UEFIのリセット: BIOS/UEFI設定画面に「Load Default Settings」または「Reset to Default」のような項目があれば、それを実行して設定を初期化する。
- セーフモードでの起動: PCを強制終了(電源ボタン長押し)し、再度電源を入れる。これを数回繰り返すと、Windows回復環境が起動する。回復環境から「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選択し、「セーフモードを有効にする」または「セーフモードとネットワークを有効にする」を選択して再起動する。
- システムの復元: セーフモードで起動できた場合は、システムの復元を試す。コントロールパネルから「回復」→「システムの復元を開始する」を選択し、復元ポイントを選択して実行する。
- スタートアップ修復: Windows回復環境から「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を実行する。
- コマンドプロンプトでの修復: Windows回復環境から「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」を起動し、以下のコマンドを実行する。
bootrec /fixmbrbootrec /fixbootbootrec /scanosbootrec /rebuildbcd
- OSの再インストール: 上記の方法で解決しない場合は、最終手段としてOSの再インストールを検討する。
やってはいけないこと
- 通電中の分解: PCの電源が入った状態で内部を分解したり、部品を取り外したりしないこと。感電やPCの故障につながる可能性があります。
- BIOS/UEFIの不適切なアップデート: BIOS/UEFIのアップデートは、メーカーの指示に従って慎重に行うこと。誤った方法でアップデートを行うと、PCが起動しなくなる可能性があります。
データを守るための注意点
PCが起動しなくなった場合でも、データを取り出す方法がないわけではありません。可能であれば、別のPCに接続してデータを取り出すか、データ復旧サービスを利用することを検討してください。重要なデータは、日頃からバックアップを取るように心がけましょう。




