Windows ブルースクリーンエラー(BSoD)頻発時の解決策
Windowsを使用中に突然現れるブルースクリーン(BSoD:Blue Screen of Death)。このエラーは、深刻なシステム障害を示唆しており、放置するとデータ損失やさらなるシステム破損につながる可能性があります。本記事では、ブルースクリーンエラーが頻発する場合の原因究明と、具体的な解決策を解説します。
ブルースクリーンエラーとは?
ブルースクリーンエラーは、Windowsが致命的なエラーを検出し、システムの安全を確保するために強制的に停止した際に表示される画面です。エラー発生時には、STOPコードと呼ばれるエラー情報が表示されます。このSTOPコードは、エラーの原因を特定する上で重要な手がかりとなります。
症状の例
- PC使用中に突然ブルースクリーンが表示され、再起動を繰り返す。
- 特定のアプリケーション起動時や、特定の操作を行うとブルースクリーンが発生する。
- ブルースクリーン表示後、Windowsが正常に起動しない。
考えられる原因
- ハードウェアの故障:メモリ、グラフィックボード、ハードディスクなどのハードウェアに物理的な故障が発生している。
- ドライバの不具合:デバイスドライバが古くなっている、破損している、またはWindowsのバージョンと互換性がない。
- ソフトウェアの競合:インストールされているアプリケーション同士が競合している。
- マルウェア感染:ウイルスやマルウェアがシステムファイルを破壊している。
- システムファイルの破損:Windowsのシステムファイルが破損している。
- オーバークロック:CPUやGPUを定格以上のクロック数で動作させている(オーバークロック)。
- メモリ不足:PCに搭載されているメモリ容量が不足している。特に大きなファイルを扱う作業や、複数のアプリケーションを同時に起動している場合に発生しやすい。
- BIOSの問題:BIOS(Basic Input/Output System)の設定が不適切である、またはBIOS自体が古くなっている。
試すべき対処手順
- STOPコードの確認:ブルースクリーンに表示されるSTOPコード(例:STOP 0x0000007B)をメモします。このコードをインターネットで検索し、エラーの原因に関する情報を集めます。
- 周辺機器の取り外し:USBメモリ、プリンタなど、PCに接続されている周辺機器をすべて取り外して、PCを再起動します。これで問題が解決する場合は、取り外した機器のいずれかに問題がある可能性があります。
- セーフモードでの起動:PCをセーフモードで起動します。セーフモードでは、必要最小限のドライバとサービスのみが起動するため、通常起動時に発生する問題の原因を特定しやすくなります。
セーフモードで起動するには、PCの起動時にF8キー(またはShiftキーを押しながらF8キー)を連打します。表示されるメニューから「セーフモード」を選択します。
- ドライバの更新:デバイスマネージャーを開き、すべてのデバイスドライバが最新の状態であることを確認します。不明なデバイスや、エラー表示が出ているデバイスがある場合は、ドライバを更新します。
デバイスマネージャーを開くには、スタートメニューを右クリックし、「デバイスマネージャー」を選択します。
- システムの復元:システムの復元を実行し、ブルースクリーンが発生する前の状態にPCを戻します。
システムの復元を実行するには、コントロールパネルを開き、「システムとセキュリティ」→「システム」→「システムの保護」を選択します。「システムの復元」ボタンをクリックし、指示に従って復元ポイントを選択します。
- メモリ診断の実行:Windowsには、メモリの診断ツールが内蔵されています。このツールを実行し、メモリに異常がないか確認します。
メモリ診断ツールを実行するには、スタートメニューに「mdsched.exe」と入力し、Enterキーを押します。
- ディスクのエラーチェック:コマンドプロンプト(管理者権限)を開き、「chkdsk /f /r C:」と入力してEnterキーを押します。ディスクのエラーチェックが実行され、ファイルシステムの修復が試みられます。(C: はWindowsがインストールされているドライブ)再起動時にチェックディスクが実行されます。
- BIOSのアップデート:マザーボードのメーカーのウェブサイトから最新のBIOSをダウンロードし、アップデートします。BIOSのアップデートは慎重に行う必要があり、失敗するとPCが起動しなくなる可能性があるため、注意が必要です。
- Windowsの再インストール:上記のすべての手順を試しても問題が解決しない場合は、最終手段としてWindowsを再インストールします。再インストールを行う前に、必ず重要なデータのバックアップを作成してください。
やってはいけないこと
- エラーメッセージを無視して、PCを使い続けること。問題を悪化させる可能性があります。
- 安易にインターネットからダウンロードしたドライバやツールを使用すること。マルウェア感染のリスクがあります。
- BIOSアップデート中に電源を切断すること。PCが起動しなくなる可能性があります。
データを守るための注意点
ブルースクリーンエラーが発生した場合に備えて、日頃からデータのバックアップを定期的に行うことが重要です。外付けハードディスクやクラウドストレージサービスを利用して、大切なデータを保護しましょう。また、Windowsの「ファイル履歴」機能を有効にしておくことも有効です。
ブルースクリーンエラーは、様々な原因によって発生する複雑な問題です。上記の対処手順を参考に、根気強く原因を究明し、解決策を試してみてください。




