熊本地震から10年。そして、もう一度地震を経験して思うこと
このたびの地震により、再び大きな被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。また、尊い命を失われた方々に哀悼の意を表するとともに、一日も早い普及・復興を心よりお祈り申し上げます。
10年前の熊本地震を乗り越え、ようやく日常を取り戻してきた中で、再び地震による被害に遭われた方も多いことと思います。
地震の後、特に気になるのが「屋根」や「内外装のひび割れ」「傾き」です。
傾きは、DIYでは、どうしようもないと思われるので、屋根の修理からやっていきます。
瓦のズレやひび割れ、そこからの雨漏りなど、普段は気づかなかったところに被害が出ていることがあります。
我が家でも今回、雨漏りを直しながら、以前から気になっていた瓦の塗装を少しずつやっていくことにしました。
一気に全部やってしまうのではなく、「できるところから、ひと区画ずつ」進めていくことにしました。
まずは雨漏り箇所の特定から
最初に取りかかったのは、雨漏りしている場所の特定です。
雨漏りというと、天井から水が落ちてくる場所を見れば簡単に分かりそうですが、実際にはそう簡単ではありません。
屋根から入った雨水が、梁や柱などを伝って別の場所に出てくることもあります。
そこで、まず室内から屋根裏を覗いてみました。
屋根裏から水の染みや濡れている場所などを確認し、まずは「この辺りが怪しい」という大体の場所を絞ります。
次に屋根へ。
屋根裏で確認した場所をもとに、屋根の上から「この辺かな?」という場所を重点的に確認していきました。
いきなり屋根全体を触るのではなく、怪しい場所を少しずつ確認していくことにしました。
ひび割れた瓦を入れ替える
確認していると、瓦にひび割れが見つかりました。
そこで、その部分の瓦を一度外して、中の状態を確認。
瓦を外してみると、内部に雨水が入り込んだような水染みも確認できました。
原因の一つとして、ここはかなり怪しそうです。
そこで、ひび割れた瓦を新しいものに入れ替えます。
瓦を戻した後は、その周辺の瓦にズレがないかも確認して、位置を調整。
最後に実際に水を流してみて、雨漏りがないか確認しました。
結果は問題なし。
まずは一箇所、無事に雨漏り対策ができました。
次は瓦の洗浄
雨漏りの修理が一段落したので、次は瓦の塗装に向けた準備です。
まずは瓦についている苔や汚れを落としていきます。
高圧洗浄機を使えば早いのかもしれませんが、屋根の状態によっては、素人が高圧洗浄を行うことで、瓦の隙間などから水が入り、かえって雨漏りの原因になる可能性もあると聞きました。
そこで今回は、無理に高圧洗浄機を使わず、ワイヤーブラシを使って地道に苔や汚れを落としていくことにしました。
これが思った以上に大変。
ひたすらゴシゴシ ひたすらゴシゴシ。
でも、ひと区画終わって見てみると……
「あれ?結構いいじゃん。」
苔や汚れが取れるだけで、瓦がずいぶん明るくなりました。
なんだか少し垢抜けた感じです。
地味な作業ですが、やってみると結構気持ちいい。
「これは塗装したら、かなり変わるかも」と、ちょっと期待が膨らみます。
汚れを落としたら下塗り
ワイヤーブラシで汚れを落とした後は、水で流してきれいにします。
そして、乾燥させた後に下塗り剤を塗っていきます。
ここも一気に全部やるのではなく、少しずつ。
ひと区画ずつ、
洗浄 → 乾燥 → 下塗り
という感じで進めています。
屋根の上での作業なので、無理をせず、できる範囲で少しずつ進めることにしました。
①雨漏り箇所の確認・修理
↓
②ひび割れた瓦の交換
↓
③瓦の洗浄
↓
④下塗り
↓
⑤中塗りの途中
↓
⑥上塗り
ひと区画が完成した図。
災害の後だからこそ、気をつけたいこと
今回、雨漏りの修理や瓦の状態を確認していて、改めて感じたことがあります。
それは、災害後の「不安」につけ込む業者には注意しなければならないということです。
実際に、私の近所でも先日、こんな話がありました。
近所を回ってきたという業者の方から、「被害はありませんでしたか?大変でしたね。無料で点検しますよ」と声をかけられたそうです。
「無料なら……」ということで、ご近所さんも屋根の点検をお願いしたとのこと。
ところが、点検をしてもらったところ、
「瓦が浮いていて、そこから雨漏りしています。
さらに柱が腐ってきているので、交換しなければなりません。」
と説明されたそうです。
そして、提示された金額が、
「通常なら70万円かかるところ、今回は20万円値引きして50万円でいいですよ」
という話だったそうです。
ここで、私は少し気になりました。
もちろん、実際に屋根を詳しく調べた結果、本当に柱が腐っていて交換が必要だった可能性もあります。
ただ、「無料で点検します」から始まり、短時間の点検で「柱を交換しなければならない」という大きな工事の話まで進んでしまうことには、少し慎重になったほうがいいのではないかと思います。
しかも、その後お金がないから、
「柱は交換しなくてもいいです。」
と伝えたところ、金額は50万円から46万円になったそうです。
さらに驚いたのが、実際の作業時間と範囲。
近所の方の話では「作業は30分ほどで終わり、瓦のずれを直し範囲は8枚くらいで、そのうち2枚の瓦が変わってた。(色が違ったからわかった)」とのことでした。
もちろん、実際の建物の状態や工事内容によって、必要な作業や費用は大きく変わります。
ですから、この一例だけで、その業者が悪い、金額が高いと断定することはできません。
ただ、私はこの話を聞いて、
「本当にその工事が必要なのか?」
「その金額は適正なのか?」
と、一度立ち止まって考えることは大切だと感じました。
「今すぐ修理しないと危険」に注意
災害が起きた後は、誰もが不安になります。
屋根が壊れている。
雨漏りしている。
このままでは家がダメになるかもしれない。
そんな不安な気持ちの中で、
「今すぐ修理しないと危険です」
「通常なら70万円ですが、今回は特別に50万円でいいですよ」
「今日契約してもらえれば安くします」
などと言われたら、焦ってお願いしてしまう気持ちも分かります。
だからこそ、その場ですぐに契約しないことが大切なのではないでしょうか。
工事内容を詳しく聞く。
写真を撮ってもらう。
見積書をもらう。
必要であれば別の業者にも見てもらう。
そして、家族や信頼できる人にも相談する。
少し時間を置いて考えるだけでも、冷静に判断できるようになります。
10年前の熊本地震を経験したからこそ
10年前の熊本地震。
そして今回の地震。
地震そのものも怖いですが、被災した後の生活も大変です。
そんな状況にいる人たちが、さらに高額な工事や必要のない工事で負担を増やすことがないようにしてほしいと思います。
困っている人の力になってくれる業者さんもたくさんいます。
だからこそ、すべての業者を疑うのではなく、「慌てて契約しない」「工事内容を確認する」「複数の業者に相談する」ということを心がけたいものです。
今回の我が家の屋根修理も、少しずつ自分で確認しながら進めています。
雨漏りの原因を探し、瓦を一枚ずつ確認し、汚れを落として、下塗り、中塗り、そして上塗り。
時間はかかりますが、どこをどう直しているのかを自分で確認しながら進めることで、屋根の状態も少しずつ分かってきました。
そして何より、これ以上雨漏りすることなく、安心して暮らせる屋根になってくれればと思っています。
被災された皆さまが、これ以上の不安や被害を受けることなく、一日も早く穏やかな日常を取り戻されますことを、心よりお祈り申し上げます。




